弁護士会選挙で本を売り,本を買う(1)

 2年に1度,2月の第1金曜日は,日弁連の会長選挙が行われることになっています。

 また,同じ日に,東京弁護士会の会長選挙,副会長選挙などの役員選挙も行われることになっています(こちらは,毎年実施されます)。

 

 ですので,この日,選挙会場とる弁護士会館はたくさんの弁護士が投票のために集まり,賑やかになります。特に今年は,日弁連の会長選挙があった年ですし,東京弁護士会の副会長選も行われましたので(「行われましたので」と書いているのは,定員ギリギリしか候補者がおらず,無投票で終わる年もあるからです。),候補者やそのお手伝いをする弁護士にとっては大変な選挙だったことでしょう。

 

 さて,この日,弁護士が集まってくるのには,選挙の他に,もうひとつ理由があります。

 法律書を出している出版社は,この日,弁護士会館1階にブースを出して,投票にやってくる弁護士を相手に,本を売りこみます。この日はいつもよりも,読者ターゲットである弁護士がたくさんいるので,この日に合わせて本を出す出版社も多いのです。

 ですが,出版社のブースにいて本を売りこんでいるのは,出版社の社員だけではありません。

 弁護士も,売り込みを手伝うことがあります。

 というのも,法律関係の本は,弁護士が執筆者になっていることが多いので,本を執筆した弁護士本人が,本の宣伝を兼ねて呼び込みをするわけです。弁護士同士ですと,知り合いの弁護士が通りかかったら声をかけやすく,つまり,知り合いに本を買って貰いやすいという計算もあります。

 

 そのようなわけで,「成功する事業承継のしくみと実務(第2版)」という本の共同執筆者として執筆に参加した私も,お昼の時間帯に,出版社のブースで売り込みをお手伝いすることになりました。

 

(続く)