【質問】
借金が多いので,破産しようと考えています。財産はほとんどなく,債権者にも配当できないと思いますが,破産手続が終わるまでに,どれぐらいの期間がかかるのでしょうか。
【回答】
東京地方裁判所の場合,破産手続開始決定は,毎週,水曜または金曜に発令されます。
ですので,通常は,申立てから1週間以内に,開始決定が出されます。
最初の債権者集会は,開始決定から2ヶ月半~3ヵ月程度経過した日に行われますが,債権者に配当するだけの資産がない場合,最初の債権者集会の日に破産手続は廃止されます(これを,「異時廃止」と言います。)。
異時廃止の場合,債権者への配当がないので,負債が全額残るのですが,裁判所から,支払義務が消滅したとの決定が出れば(これを,「免責許可決定」と言います。),負債の支払義務は消滅します。
免責することに特に問題がない場合(大抵は,このケースです),免責許可決定は,破産手続廃止決定日から1週間程度で出されます。そして,発令後10日~2週間程度で官報に掲載され,債権者から異議が出ないまま官報掲載日から2週間を経過すれば,免責許可決定が確定し,負債の支払義務も確定的に消滅します。
というわけで,債権者に配当するだけの財産がなく,免責についても債権者から特段異議がなかった場合は,申立てから4ヵ月程度で,手続が終わると考えれば良いでしょう。